平和教育、平和学習など、先の大戦の反省から戦争はやってはいけない、平和が大事、平和・平和と念仏のように唱えてきた日本社会。しかしいま冷静に東アジアや世界を見渡すとそこは善意が覆うようなところではなく、反感と憎悪、民族的な対立など争いの「種」がいっぱいあることがわかります。
真の平和は精神論で訪れるものではなく、もう少し外交や国の戦略があってはじめて勝ち取ることができるということをそろそろ日本人も考える時期が来ているではないでしょうか。たとえばドイツが周辺国にやってきたことをもっと学ぶこと。ドイツは被害者であるユダヤの方々のお名前をプレートにして街に永久に保存する事業などを行ってきたと聞きます。またスウェーデンのように核戦争を防ぐために核戦略の研究機関を運営し、世界に情報を発信してきています。日本にも世界の平和を構築するためのシンクタンク機関「平和戦略外交研究機構」のようなものがほしい。それは世界の対立の「種」を根本から考え、経済、文化などの交流を通じて戦争を予防する戦略と外交を考える非政府機関である。それこそ、成熟した民主的社会を東アジアで確立した日本の今後やるべきことではないでしょうか。