2016年6月23日木曜日

伊豆では地球プレートの動きが感じられる!

実に身近に地球のドラマを感じることができる場所があるものです。例えば「伊豆半島ジオパーク」で指定されている「ジオポイント」はその代表といっていいでしょう。よく知られていますように、伊豆半島は温泉の宝庫で、城ケ崎海岸や河津七滝といった絶景、そして洞窟やスコリア丘(プリン型火山)など不思議な地形が各所に存在します。これらはフィリッピン海プレートの動きではるか南にあった海底火山が北上、本州にぶち当たり半島となったことからはじまりました。60万年前のことです。その後20万年ほどは噴火があちこちで起こり、天城山など半島の骨格となる山系が誕生しました。そのあとに続いたのが、大室山に代表される小さな火山群の活動でした。城ケ崎海岸などの柱状岩石はこのときの熔岩が固まってできたもので、伊豆高原はこの熔岩でできた台地なのだそうです。この動きはいまも続いており、伊豆半島は本州を押し続けています。伊豆半島はが海底火山からはじまっている証拠は、各地で見つかる「枕状溶岩」や火山灰が層をなす地層です。これらが伊豆半島の海岸の景観美を形成しているのです。
この大地の大変動の先輩格にあたるのが、丹沢山系だといいます。伊豆半島より古い時代に同様にプレートにのった大地が本州に衝突、長い時間押され続けた結果いまの山脈となったのです。地質学の知識では、水分を多く含んだプレートがどんどん沈み込むところでは、地下100kmを超す深度となると、マントルがマグマとなり、それは地上めがけて上昇すると考えられています。日本列島に存在する火山群や休火山は、多くはこうしたメカニズムで誕生したものなのです。大地は流転し、大変動するもの。観光で訪れるようなところが、どのように生まれ、またどのように動いていくのか、これまで考えてもみなかったことですが、地球学(地質学)はそれを明らかにしています。ジオパーク活動はそれらを学ぶ素晴らしい素材を提供してくれています。




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