2016年8月17日水曜日

地球で長生きする法・長寿の秘訣はスローライフ?

 米国科学誌サイエンスが伝えるところでは、グルーンランド近海に棲むサメの一種(ニシオンデンザメ)が、400年以上生きている可能性がわかり、これはおそらく脊椎動物では最も長寿なのではないかと報告しています。このサメは大人になると4から5メートルになりますが、冷たい海に適応しているせいか、その成長速度は極端に遅く、年に1センチ未満だろうと考えられています。また泳ぐ速度も遅く、時速で1キロほどの遊泳能力と観察されています。深海でひとりスローライフを送っている魚ということになるのでしょう。生き物が長寿かどうかは、その成長のスピードと大いに関係がある?と考えていいのでしょうか。
 ニュージランドで見つかっている「ムカシトカゲ」というイグワナに似た生き物がいます。トカゲの名がついていますが、現存するトカゲ類とはかなり違った生き物で実に風変わりな特徴を持っています。歯が顎の骨から直接生えているとか頭頂部はに第3の眼という「頭頂眼」を持ち(網膜や水晶体がある)、骨格も2億年以上前の生き物の特徴をとどめているという生きた化石のような輩です。このムカシトカゲも相当なスローライフで、生殖可能な年齢になるには10年から20年、また数年かかって卵を作り、孵化させることができるといったことがわかっています。111歳のオスと80歳を超えるメスが交尾し、オスは初めて親になったという記録があるくらいです。また体内の赤血球にあるヘモグロビンもほかの爬虫類とは異なっていて、低温で働くことができるといいます。現存のトカゲ類なら絶対に生き延びられないような、摂氏5度といった気温でも活動できるといいます。これはおそらく非常に寒い気候の時代に進化適応してきた生き物だからでしょうか。このムカシトカゲも生き物長寿番付には必ず出てきますが、おそらくは100歳は優に超えて生き延びると考えられています。スローライフを求めて?きたサメとムカシトカゲ。どこか共通の生き残り戦術があるようです。                                                  PHOTO:    http://mil-animales.blogspot.jp







0 件のコメント:

コメントを投稿