2016年8月23日火曜日

宇宙の95%はまだそれが何かわからない存在!

そもそもそれを考え出すと、もうどうにも思考の泥沼に入っていくのですが、いったい宇宙はなにからできているのか?という質問に、現代宇宙論ではわれわれが知っている「物質」というのは、およそ5%くらいの存在で、実はこの宇宙を占めるものとしてあの「ダークマター」が26%、そしてしそれが何かさえわかっていない「ダークエネルギー」が69%だというのです。つまり最先端の宇宙観測や計算により、宇宙の成り立ちとしてでどうしてもこうした「未知のもの」を想定しないと理屈が合わないというのが、現在の到達点となっています。ダークエネルギーだけでも十分不思議ですが、これはさておき、ダークマターはその存在がほぼ確定的だというのが研究者の一致したところのようで、いまはその正体(何で構成されているのか)や存在(どのように分布しているのか)の解明が精力的に進んでいるようです。まもなく正体はあばかれるのではという期待も高まっているようです。ダークマターは言葉どおり「見えない」存在なのですが、それは原子核の周りに電子がまわるような「物質」と似た構造をもっているのではないか、さらには銀河系にはその構造の沿うような「ダークディスク」が存在し、二重円盤となって銀河構造を支えているはずだ・・、などこれまでの宇宙論では考えられなかった新たな奇想天外ともいうべき理論が生まれつつあるようです。この状況を見て、賢明なる諸兄はおわかりかと思いますが、21世紀の人類の知の到達点は、この宇宙さえ理解できるようになったとおごっていても、実は全体の「5%」の世界しか見てこなかったというこになるということなのです。知の地平線を広げるのが、研究者の喜びであり、営みであると答えておられた日本のノーベル賞受賞者がいましたが、宇宙の探究ははじまったばかりで、まだまだ先は長いということなのでしょうか。
                          


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