2017年1月26日木曜日

潰さないで!「准高齢者」の議論~世界に発信するニッポン型シニア活躍社会~

 本当の「高齢者」は75歳からで、65歳から74歳までは「准高齢者」と位置づけようという議論があります。高齢社会は、いまや途上国も年齢構成は、次第に先進国を追いかけていて、全人類的な課題となりつつあります。国民総活躍社会というのであれば、日本は率先してこのことを実現しなければなりません。現在の日本の企業は、65歳まではなんらかの採用継続を試みていますが、65歳を超えると役員は別にして、まったく関心がなくなり会社に対しては価値のない人として扱われます。企業というのはそういうものでしょうか。准高齢者となる方もそのことを覚悟して、退職を迎えるべきですが、突然の帰属の消滅という実感を持つ方も多いと思われます。一方実際に、准高齢者はとても元気な方が多いというのが現実で、この世代のスキルや経験を社会に還元することは、少子高齢の状況に喝を入れ、活性化させる可能性を秘めていると思われます。問題は、准高齢者が活躍できる環境をどう作っていくかだと専門家は指摘しています。また若者とは異なる准高齢者の体調に合わせた労働環境や、医療制度、報酬、社会保障等の構築も求められます。またそれでも准高齢者世代は、健康状態は一人ひとり異なるはずです。本当にリタイヤしたいと望む方も大勢いるかもしれません。内閣府調査のデータでは、働ける間はいつまでも働きたいという意見の方がおよそ29%に登るといいます。またこうした議論をすぐに年金支給開始年齢の引き上げ論と結びつけて、政府に資する偽の議論だと歪曲化し、陥れる人たちがいます。議論は議論で皆で考える時期が来ていると思います。実際、科学的な調査から、この10年間で65歳以上の「心身の機能」は、なんと5歳~10歳は確実に若返っているという現実もあるのです。いまの65歳はかつての55歳の体力と精神を備えているといえるのです。これからこの准高齢者世代をどのように考え、社会的に位置づけていくのか、この重要な議論を潰さないでほしい。来たるべき幸せなシニアも活躍する社会システムをどう築いていくのか、日本人の知恵がいま試されています。

0 件のコメント:

コメントを投稿