2016年5月4日水曜日

金髪だった!?縄文人はどこから列島に来たのか?

縄文人が列島に移住してきたのは、いまから1万6,500年前というからそれほど古い話ではありません。この縄文人とよばれる人々がどこから来た人々なのかという議論が現在あります。最近の研究では現在の日本人はこの縄文人の遺伝子を3割ほど残していて、遺伝子で見ると明らかに大陸や半島、また東南アジアの人々とは異なる種族になるといいます。つまり日本の周辺のどの人々とも似ていないという謎がそこにあるのです。この縄文人は、人類の大移動史のなかで東アジア型と東南アジア型の大きなふたつのアジア人の潮流が分かれるまえ、もっと古いタイプの種族に近いことが最近わかってきました。ある説では縄文人はまだ新たな環境に適応していない種族だったので金髪を持っていたかもしれないといいます。北方から来たのか、南方から来たのかそれはまだわかっていません。狩猟と採集の暮らしをしていた縄文人は、戦いを好まない平和的な暮らしを営んでいたとされていますが、それは水や土地をめぐって争いが絶えなかったと考えられている弥生人と対照的な暮らしといえるでしょう。性格が温和で、和を持って尊しとするような日本人の基層にある心根は、ひょっとするとこの縄文人の性格を色濃く受け継いでいるのではないでしょうか。イランあたりからチベットを経由したのか、インド洋沿いに南から日本列島に辿りついたかはまだ論争がありますがいずれにしても、ユーラシア大陸横断という長い旅をを勇猛果敢に東へ移動してきた縄文人型の人類は、アジアの果て日本列島にたどり着きました。アジアではチベットやインド洋のアンダマン諸島の住民、国内ではアイヌや琉球人には縄文人の形質が濃く残っているとされていますが、こうした痕跡を留めているのかもしれません。解明が進んだ背景には、遺跡に残された人類の遺骨から、歯を取り出し、内部に閉じ込められた遺伝子DNAを解析する技術が発展したことがあります。日本の縄文人の遺伝子も詳しく調べることができるようなってきました。アフリカを出て中央アジアから大移動を敢行し、生き残った誇り高い種族ともいえる縄文人に、もっと高い評価と注目を注いでもいいのではないでしょうか。



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