2017年4月11日火曜日

雲の成因は「宇宙線」という説!宇宙物理学の進展

 わかっているようでわかっていないことはあります。例えば地球を覆う「雲」がその面積があまり変わらないことが知られていますが、そうしたことがどういうメカニズムなのか詳しくはわかっていませんでした。
 20年ほど前に出されて学説があります。デンマークの宇宙物理学者のヘンリク・スベンスマルク博士が説いた雲の成因を宇宙に求める新説です。地球には宇宙空間から、常に「宇宙線」すなわち陽子などの高エネルギー粒子が降り注いでいますが、この宇宙線が大気圏の水蒸気(飽和水蒸気)に刺激を与えると、大気の小さなチリを核として水の微粒子が生まれ、それが雲の成因となるという説です。この説によると太陽の磁場がなんらかの理由で弱くなると、バリアー効果が弱くなり太陽系に注ぐ宇宙線の量が増え、結果として地球ではより多くの「雲」発生することとなるといいます。
 過去をさかのぼってこうしたことが証明できるか、調べているようですが地球環境の温暖化、あるいは寒冷化は実は宇宙からやってくる宇宙線量に左右されているという証拠も集まっているようです。6500万年前のあの恐竜たちの大絶滅もこの宇宙線量の大規模な変動があったのではないか、宇宙の環境変化に原因をさぐる考え方も登場しています。たしかに考えてみると地球といっても銀河のなかで周囲の環境変動から独立しているわけではなくはずで、逆に宇宙の環境に大きな影響を受けて変化、進化してきたのは当然のことともいえるかもしれません。
 宇宙の大規模な構造や、ダークマター、エネルギーの実態がもっとつまびらかになれば地球や生物のこれまでの進化、変貌は新たな解釈が進むのかもしれません。  
 

2017年4月3日月曜日

生物進化の大いなる謎~ヘビに擬態する幼虫の不思議~

 
 ヘビに擬態するイモムシをご覧になったことがありますか。擬態する生物は数多く存在していますが、この見事なヘビに似せた姿には感服せざるを得ません。この幼虫は、アルゼンチンのサンタフェでとある家のお庭で見つかったものだそうですが、眼は瞬きをするような動作をすることができると伝えられています。実際のヘビは瞬きをしないのですが。
 無防備な幼虫が、我が身を守る術として、野鳥の餌食にならないようにとこうした格好になったというのが生物学的な解釈ですが、ではどうしてこの姿が防御になるかを知っているのかは説明できません。現代の進化論では、たまたま変異した姿が、有効であったので生き残り、それが形態変化を促したと言うのでしょうがどうもそれでは納得できません。枯れ葉に似せたカラダを作って、周囲の環境に溶け込むといった擬態ではそういう変異種が積み重なって生き残ったという考えかたで、なんとなく理解はできそうですが、このイモムシ(幼虫)もっと積極的に、何かに似せるという進化が行なわれています。天敵の怖がるものに似せるということですが、では誰がそれを理解していたのでしょうか。誰かが教えたとは考えられません。擬態には何か未知な生物の能力が秘められていると感じさせるものがあります。

ヘビに擬態するスズメガの一種の幼虫。(JOHN CANCALOSI/NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE)
               

2017年2月21日火曜日

なぜ地球に磁場があるのか~マントルオーバーターンの発見~

地球に磁場が存在しているのは当たり前にように思っていますが、たとえば金星には磁場はなく、どの惑星でも磁場があるわけではないのです。磁場が生まれるためには、惑星の「核」が流動的で、対流を起こしている必要があります。地球では、金属からなる「核」の上部の部分(外核)は、
鉄やニッケルが解けた液化した金属でできています。この液体が対流運動を起こすことで、いわゆるダイナモ効果を起こし、地球には地磁気が生まれます。この磁場により、地球の周りににいわゆる磁気バリアが誕生し、有害な放射線、太陽風などから地球の生物は守られているるのです。オーロラが、両極で見えるのも地磁気が存在があるからです。
地球にもはじめから地磁気があったわけではなく、27億年ほど前にマントルが大きく対流する、いえあゆる「マントルオーバーターン」という現象が生じてからだという。地球を覆う11枚のプレートは大陸の周辺で沈み込みますが、それは深さ670キロあたりにたまります(プレートの墓場といわれています)。この冷たいプレートの成れの果てはある時、崩れ落ちるようにマントル内部へと沈んでいくことがわかってきました。これは「コールドプルーム」と呼ばれる、壮大な岩石の流れで、外核の表面あたりまでしれは達します。このコールドプルームが到達した、外核分部は冷却されますが、このことが外核分部に温度差を生み、液体の外核に対流を生じさせていると考えられています。壮大な温度の流れと物質の流転です。これらの現象は偶然のことかも知れませんが地上に生き物が生存する条件を整える結果となりました。


2017年1月26日木曜日

潰さないで!「准高齢者」の議論~世界に発信するニッポン型シニア活躍社会~

 本当の「高齢者」は75歳からで、65歳から74歳までは「准高齢者」と位置づけようという議論があります。高齢社会は、いまや途上国も年齢構成は、次第に先進国を追いかけていて、全人類的な課題となりつつあります。国民総活躍社会というのであれば、日本は率先してこのことを実現しなければなりません。現在の日本の企業は、65歳まではなんらかの採用継続を試みていますが、65歳を超えると役員は別にして、まったく関心がなくなり会社に対しては価値のない人として扱われます。企業というのはそういうものでしょうか。准高齢者となる方もそのことを覚悟して、退職を迎えるべきですが、突然の帰属の消滅という実感を持つ方も多いと思われます。一方実際に、准高齢者はとても元気な方が多いというのが現実で、この世代のスキルや経験を社会に還元することは、少子高齢の状況に喝を入れ、活性化させる可能性を秘めていると思われます。問題は、准高齢者が活躍できる環境をどう作っていくかだと専門家は指摘しています。また若者とは異なる准高齢者の体調に合わせた労働環境や、医療制度、報酬、社会保障等の構築も求められます。またそれでも准高齢者世代は、健康状態は一人ひとり異なるはずです。本当にリタイヤしたいと望む方も大勢いるかもしれません。内閣府調査のデータでは、働ける間はいつまでも働きたいという意見の方がおよそ29%に登るといいます。またこうした議論をすぐに年金支給開始年齢の引き上げ論と結びつけて、政府に資する偽の議論だと歪曲化し、陥れる人たちがいます。議論は議論で皆で考える時期が来ていると思います。実際、科学的な調査から、この10年間で65歳以上の「心身の機能」は、なんと5歳~10歳は確実に若返っているという現実もあるのです。いまの65歳はかつての55歳の体力と精神を備えているといえるのです。これからこの准高齢者世代をどのように考え、社会的に位置づけていくのか、この重要な議論を潰さないでほしい。来たるべき幸せなシニアも活躍する社会システムをどう築いていくのか、日本人の知恵がいま試されています。

2016年12月21日水曜日

トナカイが・・キリンが・・急激に消えてゆく

悲しいことに地球上で、“絶滅危惧種”が増加しています。北極圏ではトナカイが痩せて餓死する個体が続出しています。イギリスやノルウェーの研究者たちからは、トナカイの体重が1994年から2010年の16年間でおよそ12%もの減少があったという報告がありました。その理由として、温暖化で気温が上昇、雪が雨に変わると草地が冬に氷で覆われることになり、餌が摂れなくなっているのではと想像しています。またフィンランドなどによる調査では、ロシアのある地域で約6万頭のトナカイが死んだと伝えています。個体数でみると27年間で40%も減少したと考えられ、国際自然保護連合は2016年のレッドリストで、ついにトナカイを「絶滅危惧種2類」に指定しました。それでなくても壊れやすい極地の自然、こうした生物の変動は次に生態系で何を引き起こすのか、よくわかっていません。
アフリカでも、この30年間で同じように個体数が40%減少したという生き物がいます。あのキリンです。こちらも今年、新たなレッドリストで絶滅危惧種となりました。現在のキリンは、推定で約10万頭かそれ以下となってしまったといいます。30年前には16万頭だったのです。トナカイと同じ絶滅の危険が増大している絶滅危惧種2類です。こちらは開発進むアフリカで、農地の拡大、鉱業開発などで生息地が破壊されたり、また密猟なども影響していると考えられています。大自然は残るアフリカでももう大型の生物は、息苦しくなったということでしょうか。
かつて日本列島に暮らしていたニホンオオカミやニホンカワウソなど、自然を開発していくことで失われてしまった生物種は、列島の大地によみがえることはありません。一度失われた遺伝子は自然で復活することはないのです。冷徹に見ると、悠久の地球の歴史で、生き物たちの絶滅は繰り返されてきました。いま問題なのは、この絶滅の速度が、何百倍も何千倍も速いスピードで急速に変化していることなのです。

2016年11月25日金曜日

宇宙は「鉄」で満たされている・・なぜだ?

地球は「鉄の惑星」だといいます。誕生したころは、ドロドロに解けた数千度の物体だった地球は、その後、物質の移動や分離がはじまり、現在のような核、マントル、地殻という三層の構造を持つ星に進化していきました。現在の地球の核には鉄とニッケルが大量に存在しています。マントルや地殻にも鉄は普遍的に存在します。地球全体で見てみても、その総重量のおよそ34パーセントが鉄だということになります。この鉄の存在の特殊性は、実は地球だけに限った話ではなく、宇宙全体で見渡してみても、元素としての「鉄」の存在は非常に際立っていて存在量は特異的に大きいことがわかっています。50億年ほど前、宇宙にガス状の雲が誕生し(これにはダークマターが関与しているという噂があります)、「核融合反応」により水素やヘリウム以外の元素が次々に誕生しました。陽子と中性子の結合が進んだわ、けですが酸素、炭素、ケイ素、マグネシウムと進み「鉄」で終了したのです。これには核融合で原子の総重量は増えますが、熱の放出で陽子や中性子の「重さ」が徐々に軽くなるという「質量欠損」のメカニズムが働いています。原子核を構成する「陽子」と「中性子」は、鉄が最も軽くそれだけ安定しているので鉄に物資が変化して反応が終わったとされています。鉄では陽子、中性子が軽いため結合が強く働くとされ、他の元素にはない安定が保たれているのです。これは第一世代の元素誕生とも呼ばれいますが、原子番号で鉄より大きなものは、あの「超新星爆発」でしか生じない元素なのです。例えばスズ、銀、金、モリブデン、ウラン、セシウムなど重い元素は、宇宙のどこかで起こった超新星爆発で運ばれていま地球の存在していると考えられています。これだけですごいロマンのあるお話ですね。鉄が元素として特別な存在であることは、宇宙や生物の進化を考えるときにも大切な視点と考えられています。



 

2016年11月10日木曜日

進化論で説明できない生物の擬態・・ツノゼミ類

 中南米に棲息する昆虫、ユカタンビワハゴロモという「ツノゼミ」をご存じでしょうか。かつて「生命潮流」(ライアル・ワトソン1979年)という著書とテレビ番組でも紹介されたことがあります。ツノゼミ類はカメムシ目に属する昆虫で、世界で3200種、日本でも16種が記録されているというほど何処にでもいるような昆虫の仲間ですが、熱帯地域でその容姿は高度に進化し、不思議な擬態の名手として知られています。昆虫の擬態には眼玉模様や枯れ葉に似せた姿に化けるなどが知られていますが、このビワハゴロモを代表とする、ツノゼミの擬態は特別です。この頭の突起部分がなぜこのような形状になっているのか、機能や効能はまったくわかっていませんが、
                                                                                                    ユカタンビワハゴロモ
   一見して驚くのはどうやら、天敵である鳥たちが嫌う「ワニ」の姿をしているようにも見えるところです。偶然にしてもこの突起部はものすごくよく出来ていて、ワニの眼と大きな口に見える部分には、歯もならんでいます。いったいこのツノゼミは誰にそれを教えてもらったのでしょうか。もしこれがワニの擬態だとすればそれはダーウィン進化論を揺るがすような事実なので、現代の生物学では合理的な説明ができません。少しずつ変異を重ねて、生きるのに有利な種が生き残ったという淘汰説では、こうした偶然を説明することは出来ないのです。もし説明するとしたら、小鳥たちが嫌った形状の昆虫が生き残ったとしか説明できません。偶然が積み重なったという解釈でしょうか。
 野鳥たちは、きっとこの姿を見て襲う気力が失せてしまうものと思われます。このほか突き出した不思議なコブを持つ形状の角のツノゼミもいて、熱帯域のツノゼミはもはや何を擬態しているかもわからないくらい高度化し、キテレツな姿をしているのです。
危険を感じると、急に体を反り返し、ヘビの頭そっくりに変身する幼虫アオムシもいます。それはみごとにへびそっくりに見えます。これも天敵の小鳥たちが、ヘビを嫌うということを知っていたのでしょうか。誰がそれを教えたのでしょうか。偶然の産物とするにはあまりにもよく出来たお話です。
私たちの生物への理解がまだまだ未熟な部分があるといことなのでしょうか。大自然のしくみはまだ解明されていないことがいっぱいありそうです。