~65歳から本当に高齢者なの?日本のお年寄りの定義が揺らいでいます~
なんとなく皆感じているのですが、高齢者といってもすごく元気な方がいるということです。65歳以上の高齢者は知力、体力、あるいは健康状態についても20年の前の調査データと比べると各段に若返っているといいます。日本老年医学会が今年6月に横浜で開催された学術集会で発表した報告によりますと、以下のように日本のお年寄りの若返りが進んでいると伝えられています。
①「身体」では、歩行速度が男女とも11歳若返った。握力は男性で4歳若返り、女性で10歳と大幅の若返りが見られます。(桜美林大学・鈴木隆雄教授ら 秋田県での調査データを比較)
②「知力(知能検査)」では、60歳代の得点が過去の40.50歳代に近づき、70歳代は10年若返っている。(国立長寿医療研究センターにより大府市での知能検査を分析)
③「病気(健康状態)」では、心筋こうそくや脳卒中になる割合が大きく低下した。死亡率も下がり、10年前と比較すると5~10歳若い人と同じ程度となった。(東京大学老年医学・秋下雅弘教授ら)
これらの科学的なデータから総論すると「現在の高齢者は、10年から20年前に比べ、およそ5歳から10歳若返っていると考えられる」と結論できるそうです。同学会では現在の65歳以上と線引きされている「高齢者の定義」を見直す必要があるので検討したいとさえ宣言しています。また今後の課題として「活力ある超高齢社会を形作るために、高齢者が就労やボランティア活動に参加できる社会を作っていかなければならない」と声明を出しています。地球上でおそらく最も栄養や医療、環境と社会制度にも恵まれた日本人。せっかく伸びた体力とパワーを社会にも貢献できるようなものに誘導していけるがいま問われているようです。
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