~若い時期から準備をはじめなければ、すこやかな高齢者にはなれない~
「生活筋力」という用語がコマーシャルなどでも使用されるようになってきました。日常生活を営むのに必要な筋肉量と筋力を意味する言葉とされています。階段の昇り降り、掃除や布団の上げ下げなどが、苦痛を感じることなく行える能力があるということです。例えば以前も述べた「歩行速度」も筋力のめやすです。青信号で道路を渡ることができる時間は、歩行速度が毎秒1メートルの速度で設計されています。横断歩道が渡れないとなると、歩行速度が遅くなっているということになるので要注意です。いわゆる「後期高齢者」の問題といえますが、筋肉は、部位にもよるのですが驚くことに30歳を越えると、10年で約5%程度の割合で減少していくという報告があります。筋肉は使えば使う分筋量は維持できるのですが、使わないと、体は余分なものとして判断してあっという間に細くなっていくのです。握力も50歳代から徐々に低下していきます。重い荷物が持てなくなったとか持つのがおっくうになったというのは、上半身の筋肉の減少が考えられます。これらの事実は、筋肉の減少の問題が決して後期高齢者の問題ではなく、中高年の時代から意識し、健全な生活習慣を養っていかなければならないということを教えているのです。
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