2015年10月28日水曜日

~「筋肉作り」でいま注目されている栄養素「VitaminD」~

この飽食の時代に信じられないのですが、現代の日本人のカロリー摂取は戦後すぐの食料不足時代より低くなる傾向だといわれています。厚生労働省の国民健康・栄養調査によると1975年以降、日本人のカロリー摂取は右肩下がりで下がっています。背景にはダイエットの流行や食のかたより、朝食抜きの実態などがあると考えれています。特に炭水化物ととらないパレオ主義の人たちやダイエットに熱心な女性でその傾向は著しいといわれています。こうしたなかで心配されているのは微量栄養素の摂取不足です。特に再認識されなくてはならない栄養素として「ビタミンD」があります。ビタミンDといえばカルシウムの吸収を促し、骨を丈夫にする栄養素として知られてきました。しかしこの数年の最新の研究では、ビタミンDは骨だけではなく体の「筋肉」を増強する作用があることがわかってきました。筋肉にはビタミンDと結合する「受容体」があり、受容体とビタミンDが結合すると筋肉中のタンパク質の合成が促進されると判明してきたのです。成人に必要なビタミンDは、1日あたり5~5.5マイクログラム。多く摂取する人のほうが、筋肉量が多いという報告があります。サンマ1匹あるいはサケ1切れでも20マイクログラムほどのビタミンDがあるので、この季節、魚食がいかにおいしくて、また理にかなったものであるかがわかります。そのほかキノコ類、卵などにもビタミンDは多く含まれています。高齢になるとタンパク合成能が低下するのみならず、腸でのアミノ酸吸収率が落ちるといわれています。筋肉を増やすための食事をどう摂るべきか、若い時期とは異なる調理法などを考えなければならないといえるのです。



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